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2009年09月09日

サウンドマスターへの道 #9

 長いご無沙汰でした。営業技術部の梅田です。

 <前回までのあらすじ>
 スピーカーシステムの音響調整をする時の最終判定について述べています。
 前回は「みんなが良い音だと言っている」という状態をいきなり高校生のバンドライブの話に持って行ってしまい乱暴に終わっています。

 <今日のはなし>
 高校生が決して悪い訳ではありません。ただある特定の音の聴き方をする集団もあるということです。それはある時期にだけそうなったり(流行ってやつですか)いつもそうだったり、もしくは不特定に集まったりします。

 よく言われることですが例えば電車のアナウンスの音にいちいち「歪んでますよ!」と乗務員をつかまえる人はいません。あれって変な声なんですが我々は普通に聞き流します。逆にアナウンスが歪んでなかったらおかしいとすら感じるでしょう。
 電車に乗った我々はある特定の音の聴き方をする集団になってしまうとも言える訳です。
 とはいえ電車の音響システムの設計をしたことはありませんし、否定するつもりも現在ありません。認めていると言う訳でもありませんが。

 余談が長くなりました。何が言いたいかと言えば、自分の物差しをどう持っているかを各自理解して貰いたいみたいな事です。

 ホールでも会議室でも良いのですがスピーカーの調整に行ったとします。さて、持参のチェックCDをかけてみました。最初から自分の聞きたい音が素直に流れてくることは、まずありません。
 自分が普段聞いている環境との違いがあるからで、例えはスピーカーが違えばアンプ等の機器も違う。部屋の広さに至っては比べるべくもない。何が原因で聞きたい音とのズレが発生しているのかを見極めて、その一つ一つに正確に対処して行かなければ目的の音には近づけません。
 そうしてありとあらゆる手を尽くしたと思ったときに自分に問いかけるのです。「この音は一般的ないい音か?」

 その場ですぐ「合格だ」と思えるような時は前記の対処が上手く行っていることを証明していると言えるでしょう。ただ、私の経験上でいけばそんなこともなかなかありません。必ず気になる所が何カ所かあって、それを直しきれないでいるのです。
 100点満点のテストで75点は良いと取るか悪いと取るか、まだ何処かに自分の直せる所は無いか「この音は一般的ないい音か?」

 最後に残った気にいらない所が自分に直せるかどうかも自分の物差しで測ります。正確な対処から外れれば外れる程、音は正直に悪くなっていきます。また、恐ろしいことですが自分の対処が悪くて状況を悪くしてしまったりもします。苦労して調整したイコライザーを外してみたら素直な音がしていたなんて話はその典型でしょう。
 魔法の物差しを手に入れるのがサウンドマスターへの近道か?

 長くなったので今日の話はここまで。
 今日の話くらいではサウンドマスターへの階段はのぼれない私でした。

 <つづく?>



音響設備の設計、施工はネットワーク株式会社
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